インターネットで良く見られる、「著作権フリー」という言葉について

 
著作権フリーというのは法律上正しくない言葉です。
というのも、著作権法では著作権が「なくなる」ことはありえないです(著作人格権はとくに)。
著作隣接権の保護期間切れという概念なら存在しますが、今現在でフリーになっている著作物をさがすとおよそ明治から大正くらいに作成された著作物になります。
 
「フリー=使用無料」の意味でというならいくつかそのような素材をあつめたサイトもあります。
ただ、それも個人の特定目的の使用のみ無料であって商用利用にはフリーでなく有料となる素材や、一件一件はフリーだが月額利用料が課金される素材など、条件を複雑にしてフリーにみせているものがあるので、条件をよく見て判断してください。うかつに「フリー」という言葉を大きくとらえてしまうと、痛い目に会う可能性もあります。
 
ちなみにこれとよくにた経緯をたどった言葉で2000年代初頭ごろに流行った「ビジネスモデル特許」という言葉がありますが、ビジネスモデルそのものを対象として申請し、特許権にすることができたものは一件もない(特許法第29条柱書きに抵触)まま終息しました。
ビジネスモデルの参考リンク:ビジネスモデル特許について(寺坂はこちらのリンク先の説明の適法性について何ら保証するものではありません)