よくある会話?

とある会合が聞こえる位置に座る機会があったのですが、隣から聞こえてくる「わたしなんか全然コンピュータがわからない。子供はすごく賢いのよ、音楽なんかもドンドン無料ダウンロードとかして」というお母さんの言葉が非常に気になってしまいました。お話の内容からして、小学生や中学生です。
 現在は、どの映画館でも、映画の直前の予告編の中に、「ストップ!海賊版キャンペーン」が繰り広げられており、はっきりと「違法アップロードされたものと知ってのダウンロードも違法です」と告知されています。お母様がたはこういうものは見ないのでしょうか。わからないですまされるのでしょうか。いつか、お子様が犯罪者となってしまってもいいのでしょうか。たしかにすぐに犯罪行為とするのは早計かもしれません。初音ミクという使用者がダウンロードを許諾しているものや、キャンペーンによる無料ダウンロードもなくはないのですから。ですが、規約の多くは子供に理解できないようなことが書いてあります。これを読めないまま見よう見まねでサービス登録し、親はそれを「わからない」と管理をなげだしてしまう状態は非常に危険です。
 ダウンロードによる著作者の収入減により、AKBやジャニーズなど特殊な売り方をする音楽CD以外の低年齢層向けミュージシャンがなかなか育成されないともいわれています。好きな音楽を聴き続けたかったら、「だれでもやっている」「知らなかった」とそうのんきではいられないとおもうのです。
 知財権の一端を担うものとしては通報まではしないものの非常に気になる日常のワンシーンでした。